男と女では、危機管理の基準が違う。
これは性格の問題じゃない。
生存戦略の違いだ。
私は若い頃、関東で一人暮らしをしていた。
ある日、捨てたはずのゴミが荒らされていることに気づいた。
個人情報が抜かれていた。
犯人は、隣の部屋の男だった。
郵便受けに手を突っ込むような人間だった。
一度でもこういう目に遭うと、
「まあ大丈夫」という感覚は完全に壊れる。
世界は、急に危険な場所になる。
それ以来、私は「備える側」になった。
監視カメラ。
シュレッダー。
鍵の管理。
お金の分散。
逃げ道の確保。
誰に言われたわけでもない。
全部、自分で考えた。
過剰だと言われたこともある。
でも私は知っている。
備えていない人から、落ちていく。
今、一緒に暮らしている家族(ゴールデン)は、正反対だ。
「なんとかなる」
「大丈夫だろ」
これが基本姿勢。
貯金はしない。
将来設計もしない。
年金の話になると黙る。
それでも、本人はあまり困っていない。
なぜか。
男は、失敗しても“やり直せる”社会に生きているからだ。
仕事に戻れる。
体力がある。
周囲も助ける。
女は違う。
病気をすれば終わる。
年を取れば切られる。
収入が止まれば詰む。
だから、最初から備える。
私は、自分の生活を「一人でも回る形」にしている。
世帯は別。
金は別。
責任も別。
共有しているのは、最低限の生活だけ。
情で混ぜない。
期待しない。
冷たいと思われても構わない。
共倒れよりマシだ。
お金の管理も同じ。
私は毎月、固定費を全部把握している。
通信費。
医療費。
保険。
食費。
全部、数字で管理する。
なぜか。
「いざという時、逃げるため」だ。
引っ越す金。
暮らし直す金。
立て直す金。
女は、いつも“脱出費用”を考えて生きている。
シュレッダーを買ったのも、その一環だ。
紙一枚から人生は壊れる。
名前。
病歴。
住所。
全部、武器になる。
私は、それをもう知っている。
よく言われる。
「そんなに警戒しなくても」
違う。
警戒しなかった人が、壊れていくのを見てきた。
頼った人に裏切られ、
制度に振り回され、
金に追い詰められ、
静かに消えていく。
私は、そっちに行かない。
女は、弱いから備えるんじゃない。
強く生きたいから備える。
自由でいたいから備える。
誰かの人生の保証人にならないために、備える。
私はこれからも、
・逃げ道を持ち
・金を管理し
・距離を保ち
・静かに準備して生きる。
目立たなくていい。
評価されなくていい。
最後に立っていれば、それでいい。
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