夏のデンマークを旅した。
最高気温は19度。正直、寒い。それでも夜になると、屋外プールで泳いでいる強者がいる。
21時を過ぎてもまだ明るく、時間感覚が完全にずれる。北欧の夏は、体内時計を信用できなくなる。
旅の目的は、福祉国家の現状を見ることだった。
教育費は無料。海外からの留学生も対象。
医療費も無料。観光客ですら対象になる。
家族が倒れた場合、介護は家族の自己責任にならない。介護者は国の職員として配置され、介護がそのまま経済破綻につながる構造ではない。
だからこそ、この国では「暮らしのサイズ」が最初から違うのだと感じた。
制度の話はここまでにして、食の話に移る。
デンマーク人は、とにかく背が高い。日本人とは、ガタイが根本的に違う。
アイスクリームを注文したとき、日本の感覚で想像していた自分が間違っていたとすぐに分かった。
出てきたのは、例えるなら「丼に山盛り」のアイスクリーム。食べきれる量ではない。
コペンハーゲンで観光を終え、入ったレストランの光景は今でも強く印象に残っている。
最初のセッティングから、すでに山盛りだ。付け合わせのフライドポテトは巨大。よく叩かれた薄手のステーキ。さらにサラダ。
初見で、完食できる量ではないことは明らかだった。
だが、食べ進めていると、「やっとなくなった」と思った瞬間、どこからともなく追加されるフライドポテト。
次は断ろうと身構えていたが、追加のタイミングが異様に早い。
普段、ガタイのいいデンマーク人を相手にしている、そのままのリズムだ。
止められない。
止める隙がない。
最初の食べ始めた時の皿に戻っていくスピードを前に、最終的には諦めの境地に入った。
食事そのものは美味しい。
肉が苦手な私でも、デンマークのステーキは食べられた。
「美味しかった」と言っていい。
ただ、体格差というものは、食事量の違いとして如実に表れる。
日本では「残さないこと」が美徳とされる。だが、その慣習を完全に打ち破られた最初の体験が、デンマークのレストランだった。
余談だが、大人しか使わないトイレでも体格差を思い知らされた。便座が高く、座ると足が床につかず、ぶらぶらする。
あれは、なかなか落ち着かない。
海外は、やはり広い。
#デンマーク
#コペンハーゲン
#旅の記憶
#食文化の違い
#体格差
#ゆる旅記事